新生児マス・スクリーニングと治療可能性——特殊ミルク開発の歴史に照らして——

書誌事項

タイトル別名
  • Newborn Screening and Treatment in the History of the Development of Special Formula
  • 新生児マス・スクリーニングと治療可能性 : 特殊ミルク開発の歴史に照らして
  • シンセイジ マス ・ スクリーニング ト チリョウ カノウセイ : トクシュ ミルク カイハツ ノ レキシ ニ テラシテ

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抄録

<p>日本の人工乳や育児用調製粉乳については多くの分野で研究が行われてきたが、先天性代謝異常症の治療に用いられる特殊ミルクについては、医学の分野を除いて、主題的に取り上げられたことはなかった。日本では1977年に新生児マス・スクリーニングが導入され、さまざまな視点から論及されてきたが、導入の目的とされた早期発見・早期治療による障害発生の予防についての実情を研究するものはほとんどなかった。本稿は、特殊ミルクによる治療と予防の実情を特殊ミルク開発の歴史も参照しながら解明し、新生児マス・スクリーニングの研究に対して新たな基礎を提供するものである。本稿は、主として、特殊ミルク事務局の広報誌『特殊ミルク情報』を中心に、関係医学学会誌の論文を検証した。結果、新生児マス・スクリーニングの導入後、追跡調査から特殊ミルクでの治療に限界があることが示されたが、広く知られないまま、制度が拡張されてきた経緯が明らかになった。</p>

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