最近10万年間の広域テフラと火山層序に関する年代研究

  • 奥野 充
    福岡大学理学部地球圏科学科(地球科学分野)

書誌事項

タイトル別名
  • Chronological study on widespread tephra and volcanic stratigraphy of the past 100,000 years
  • サイキン 10マンネンカン ノ コウイキ テフラ ト カザンソウ ジョ ニ カンスル ネンダイ ケンキュウ
  • Chronological study on widespread tephra and volcanic stratigraphy of the past 10,000 Years

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抄録

<p>この論文では,最近10万年間の広域テフラと火山層序の年代研究の進展をレビューした.14C年代測定は,水月湖のデータセットを採用したIntCal13の登場によって50cal ka BPまで暦年較正できるようになった.ただし,年縞編年では計数誤差を伴うため,年単位の議論をするには課題が残る.14Cスパイクの発見によってB-Tmの噴火がAD 946であることが確定した.14Cスパイクや酸素同位体年輪年代を用いて,樹木年輪の適用範囲を遡ることもひとつの方法である.また,5万年前を超えるものについては,K-Ar年代,FT年代,ルミネッセンス年代,δ18O層序,古地磁気層序などが主に適用され,K-Ar年代の感度法や40Ar/39Ar年代,SAR法RTL,IRTL年代なども報告されている.測定年代を検証するには,良好な層序を保存している露頭やコア試料が極めて重要である.</p>

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 125 (1), 41-53, 2019-01-15

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (107)*注記

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