IV.褐色細胞腫・パラガングリオーマの診断と管理

  • 齋藤 淳
    横浜労災病院内分泌糖尿病センター

書誌事項

タイトル別名
  • IV. Pheochromocytoma and Secreting Paraganglioma: Presentation, Diagnosis and Treatment
  • 褐色細胞腫・パラガングリオーマの診断と管理
  • カッショク サイボウ シュ ・ パラガングリオーマ ノ シンダン ト カンリ

この論文をさがす

説明

<p>褐色細胞腫(pheochromocytoma)・パラガングリオーマ(paraganglioma,傍神経節腫)は,適切な診断にて大部分が治癒可能な内分泌性高血圧疾患の1つである.しかし,多彩な症状・徴候は一つひとつが非特異的で,パニック障害や心血管疾患等との鑑別も困難であることから,診断には,極めて頻度が低い本疾患を常に念頭に置いた診療が必須である.一方で,他疾患精査の画像検査で偶然発見される本疾患は無症候であり,随時尿メタネフリン・ノルメタネフリンの測定とMRI(magnetic resonance imaging)・MIBG(metaiodobenzylguanidine)シンチグラフィによる積極的検査が必要である.また,診断後は遺伝性腫瘍症候群のスクリーニングと遺伝子変異検索の必要性を検討し,腫瘍組織からGAPP(Grading System for Adrenal Pheochromocytoma and Paraganglioma)スコア値を評価して長期間経過観察を行う.悪性例では,CVD(cyclophosphamide+vincristine+dacarbazine)化学療法と131I-MIBG内照射治療以外の治療は確立されておらず,肝・骨転移等への局所治療を含め,多施設で連携した診療が必須である.</p>

収録刊行物

参考文献 (7)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ