コノドント生層序による中部三畳系アニシアン遠洋深海層状チャートにおける放散虫化石帯年代の再検討

書誌事項

タイトル別名
  • Conodont-based age calibration of the Middle Triassic Anisian radiolarian biozones in pelagic deep-sea bedded chert

この論文をさがす

抄録

<p>超海洋パンサラッサの遠洋域深海で堆積した層状チャートは,放散虫化石層序により年代が決められてきた.一方で,三畳系の放散虫化石帯は国際基準の地質年代との厳密な対比には用いられない場合が多い.本研究は,放散虫化石帯が確立され,中部三畳系アニシアン階に対比されていた大分県津久見地域の網代島セクションと愛知県犬山地域の栗栖セクションの珪質粘土岩・層状チャートにおいてコノドント化石層序を検討した.結果,オレネキアン階の上部のNovispathodus brevissimus-Icriospathodus collinsoni 帯とTriassospathodus homeri 帯,アニシアン階の下部のChiosella timorensis 帯,アニシアン階の中部のParagondolella bulgarica 帯,アニシアン階の上部のParagondolella excelsa 帯,アニシアン階の最上部からラディニアン階の最下部のParagondolella trammeri 帯が認識された.上記のコノドント化石層序との比較により,Sugiyama (1997, Bull. Mizunami Foss. Mus., vol. 24, p. 79–193)による放散虫化石帯の年代を再検討した.従来オレネキアン階に対比されていたTR 1化石帯はオレネキアン階の上部からアニシアン階の中部に対比された. TR 2A化石帯,TR 2B化石帯,及びTR 2C化石帯の下部はアニシアン階の中部に対比され,TR 2C化石帯の上部とTR 3A化石帯の下部はアニシアン階の上部に対比された.TR 3A化石帯の上部とTR 3B化石帯の下部はアニシアン階の最上部に対比される可能性が高いが,ラディニアン階の最下部に対比される可能性も否めない.</p>

収録刊行物

被引用文献 (9)*注記

もっと見る

参考文献 (47)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ