基準変更デザイン、パフォーマンス・フィードバックを用いた発達障害児の集団に対する長縄とび指導

書誌事項

タイトル別名
  • Teaching skipping long rope to children with developmental disorders by changing reinforcement criteria and performance feedback
  • キジュン ヘンコウ デザイン 、 パフォーマンス ・ フィードバック オ モチイタ ハッタツ ショウガイジ ノ シュウダン ニ タイスル チョウ ナワトビ シドウ

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説明

<p>本研究は、発達障害児4 名で構成された集団に対して、長縄跳び指導を応用行動分析学的な観点から行い、長縄跳びを飛んだ回数、自発的参加頻度への指導効果を検証した。[方法]基準変更デザインを用いて、児童らの長縄跳びを飛んだ回数の達成状況に合わせて、強化基準を決定し、行動遂行が強化基準に達したら、強化した。また、長縄跳びを飛んだ回数の達成状況を折れ線グラフで児童らに提示した。[結果]長縄跳びを飛んだ回数について、ベースライン期では、平均0.5 回であったが、介入期においては、強化基準の変更に伴い、徐々に長縄跳びを飛んだ回数が上昇していった。プローブ期においても、長縄跳びを飛んだ回数は平均11.7 回であり、ベースライン期よりも高い回数を維持していた。自発的参加頻度については、4 人中3 人の児童において、介入期より自発的参加頻度が増加し、プローブ期においても自発的参加頻度は維持していた。また、大学生、福祉職員による指導前、指導後における対象児の長縄跳び遂行の印象も肯定的に変化していた。[考察]発達障害児の集団に対する長縄跳び指導において、基準変更デザイン、パフォーマンス・フィードバックの有効性が示唆された。しかし、本研究では、児童同士の個人攻撃などの負の副次的効果が観察された。今後、長縄跳び指導における負の副次的効果の防止を検討する必要がある。</p>

収録刊行物

  • 自閉症スペクトラム研究

    自閉症スペクトラム研究 13 (2), 47-53, 2016-03-31

    NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会

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