マツ属における接ぎ木接合部の組織観察

DOI
  • 中島 剛
    青森県産業技術センター林業研究所

書誌事項

タイトル別名
  • The microscope observation of graft junction formation in the genus <i>Pinus</i>

抄録

<p>接ぎ木は枝や芽など組織の一部(穂木)を切り離して、他の個体(台木)に接着・癒合させることにより新しい苗木を作る方法である。接ぎ木によりクローン増殖した苗木は系統の特性評価や採種穂園の造成などに広く活用されている。マツ属の樹木は挿し木増殖が難しいため、接ぎ木により増殖されることが多いが、接ぎ木した後に穂木と台木の接合面で進行する組織学的特性については詳細な調査を必要とする。これらを明らかにすることで、活着率の向上など接ぎ木作業の効率化に重要な知見を得られることが期待される。そのため本研究ではクロマツ接ぎ木苗の接合部から組織切片を作成して観察を行った。試料は1月下旬にクロマツ実生台木に1系統のクロマツを接ぎ木増殖して、同年5月末にこれらの接ぎ木苗から接合部をメスで切り出した。この試料をFAAで固定した後に常法に従って脱水、レモゾール置換、パラフィン包埋を行い、ミクロトームを用いて約10μmの連続切片を作成した。切片は脱パラフィンの後にサフラニン、ファストグリーンによる二重染色を行い光学顕微鏡下で観察を行った。本発表では、接ぎ木接合部の縦断面と横断面の組織学的特性を観察した結果について報告する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238089115520
  • NII論文ID
    130007645657
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_615
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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