胸痛と高CK血症を伴い,診断に苦慮した心アミロイドーシスの1例

DOI
  • 内山 雷太
    独立行政法人 地域医療機能推進機構千葉病院 内科
  • 河野 行儀
    独立行政法人 地域医療機能推進機構千葉病院 内科
  • 村上 俊一
    独立行政法人 地域医療機能推進機構千葉病院 臨床検査部
  • 室谷 典義
    独立行政法人 地域医療機能推進機構千葉病院 腎センター・外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of cardiac amyloidosis with difficult in differential diagnosis

この論文をさがす

抄録

<p> 胸痛と高CK血症を伴ったAL型心アミロイドーシス症例を経験した.本症例は胸痛と呼吸困難感を主訴に救急搬送.心筋トロポニン陽性に加えて高CK血症および心電図上のST低下所見を認めていたことから急性冠症候群も考慮された.しかしながら来院後自覚症状が改善,腎不全が併存していたため冠動脈造影検査は待機的に行われた.検査の結果,冠動脈には有意狭窄を認めず,検査後に腎不全が増悪したため透析導入.心不全に対する保存的加療中にR on Tより心室細動を生じて死亡した.病理解剖では多発性骨髄腫や心アミロイドーシスの所見に加えて,骨格筋にアミロイド沈着を伴った筋壊死像を認め,CK高値の原因と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 50 (4), 380-386, 2018-04-15

    公益財団法人 日本心臓財団

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ