間伐時に下層木を保残したヒノキ林における7年間の林床植生の種組成変化
書誌事項
- タイトル別名
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- Change of species composition of ground vegetation for 7 years after thinning with shrub retention
説明
<p>【目的】人工林においては木材生産のみだけでなく他の公益的機能に配慮した管理を行うことが求められている。人工林における林床植生は表層土壌保全機能や生物多様性を高める上で重要である。我々はこれまで、表土保全の面から低木層を保残した間伐の有効性を明らかとし、一方で短期的な評価から林床植生の発達が抑制されることを示した。本研究では7年目の林床植生調査データを加え、林床植生の種組成に対する中長期的な評価を行うことを目的とした。【方法】間伐及び下層刈払いの有無で4パターンの処理区を設定しているヒノキ人工林で調査を行った。伐採後2、3、7年目に、各処理区に設けた1m×1mの定点観察用プロット内で地上50cm以下の維管束植物の種名、被度を計測した。【結果】2、3年目の時点で下層を保残した間伐区よりも下層刈り払いを伴う間伐区で林床植生被覆および種数が高くなった。また、各間伐区における経年変化に増減がみられなかったため、7年目においては処理間の違いは同様に下層刈り払いを伴う間伐区で高くなった。これらの結果から、下層保残間伐による植生発達および種数の増加は中長期的にも期待できないことが明らかとなった。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 102-, 2019-05-27
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564238089667456
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- NII論文ID
- 130007645098
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可