日本国内大規模固定発生源の業種別・施設種別・燃料種別大気汚染物質排出インベントリの構築

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Ambient Pollutant Emission Inventory for Large Stationary Sources Classified by Sectors, Facilities, and Fuel Types in Japan
  • ニホンコクナイ ダイキボ コテイ ハッセイ ゲン ノ ギョウシュベツ ・ シセツ シュベツ ・ ネンリョウ シュベツ タイキ オセン ブッシツ ハイシュツ インベントリ ノ コウチク

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説明

<p>従来の業種別、燃料種別に加え、施設種別の情報を有する日本国内大規模固定発生源の新たな大気汚染物質排出インベントリを構築した。そのために、大気汚染物質排出量総合調査(マップ調査)の調査票データを解析し、施設種別、燃料種別の排出係数と、業種別、燃料種別の燃料消費量の施設種割合を導出した。これらを総合エネルギー統計から得られる業種別、燃料種別燃料消費量に乗じることにより、排出量を推計した。導出された排出係数は既往研究と、また、推計された業種別、施設種別の排出量はマップ調査の集計値とほぼ整合していた。都道府県別の排出量の大小関係も集計値と同様であった。ただし、導出された排出係数と施設種割合を経年的に不変的に適用するのは妥当ではなく、排出抑制対策の発展に伴う両者の変化を反映させる必要性が示された。マップ調査の調査票データに含まれていた煙突の情報から、施設種別に3次元大気質シミュレーションで必要となる排出量の鉛直分布も導出した。本研究で推計された排出量を用いて3次元大気質シミュレーションで計算されるPM2.5と日最大O3濃度の年平均値は、従来の排出量を用いた場合に比べて、それぞれ最大1 μg/m3低下、2 ppb上昇する結果となった。</p>

収録刊行物

  • 大気環境学会誌

    大気環境学会誌 54 (2), 62-74, 2019-03-10

    公益社団法人 大気環境学会

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