底生生物の生息環境指標としての底質の硬度

  • 梶原 直人
    (独)水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Hardness of marine bottom sediment as a good proxy for habitat of benthic animal
  • テイセイ セイブツ ノ セイソク カンキョウ シヒョウ ト シテ ノ テイシツ ノ コウド

この論文をさがす

抄録

<p>潜砂・管棲を行う底生生物にとって,底質の性状は非常に重要な要素の一つである。しかしながら底質の粒径やその堆積型から底生生物の生息環境を解析する従来の手法は,泥底や砂浜海岸汀線域などに適用することが難しかった。一方,近年,底質の硬度指標を用いてこれらの底質に生息する底生生物の生息環境を解析する手法が開発され,成果を挙げている事例が見られる。そこで,本稿ではこれらの実例を紹介するともに,底質硬度の測定法や底質硬度に関連の深いサクション,飽和水面,飽和度,粘着力などの物理指標について紹介するとともに,その背後となる原理について考察して,底生生物の生息環境としての底質硬度に対する理解を深めることを目指した。さらに,底質硬度を用いた今後の展開や生息環境としての新たな物理指標の可能性についても検討を行った。</p>

収録刊行物

  • 海の研究

    海の研究 22 (5), 147-158, 2013-09-15

    日本海洋学会

参考文献 (4)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ