アンケート調査による顎関節症の病態分類(2013年)の利用状況

DOI 機関リポジトリ オープンアクセス
  • 檀上 敦
    佐賀大学医学部歯科口腔外科学講座
  • 覚道 健治
    大阪歯科大学口腔外科学第二講座
  • 久保田 英朗
    佐賀大学医学部歯科口腔外科学講座 久保田歯科口腔外科医院
  • 矢谷 博文
    大阪大学大学院歯学研究科 顎口腔機能再建学講座 クラウンブリッジ補綴学分野
  • 築山 能大
    九州大学大学院歯学研究院 歯科医学教育学分野
  • 有馬 太郎
    北海道大学大学院歯学研究院 国際歯学部
  • 松香 芳三
    徳島大学大学院 医歯薬学研究部 口腔科学部門 臨床歯学系 顎機能咬合再建学分野
  • 山下 佳雄
    佐賀大学医学部歯科口腔外科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of actual use of the new classification for temporomandibular disorders 2013 using a self-administered questionnaire

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説明

<p>日本顎関節学会は,2013年に顎関節症の病態分類をDiagnostic Criteria for Temporomandibular Disorders(DC/TMD)に則して改訂した。改訂後約3年が経過したところで,全国の153の研修施設に対して本病態分類の導入状況と施行に関する調査を行った。調査内容は顎関節症の病態分類(2013年)の導入状況,診断方法,重複診断の採用,重複診断の際の治療優先度,臨床統計実施の有無,顎関節症の病態分類(2013年)の有用性,学生および研修医教育への有用性の8項目である。その結果,87%の施設で本病態分類を使用していた。診断方法は73%の施設で本病態分類を,DC/TMDに準拠している施設は13%であった。88%の施設で重複診断が採用され,その際の治療優先度は関節痛や筋肉痛に優先度をおいている施設が多かった。顎関節症の病態分類(2013年)に関して23%の施設が診断に「とても有用」,67%が「やや有用」と回答した。また,76%の施設で学生および研修医の教育に利用しているとの回答を得た。以上の結果から,顎関節症の病態分類(2013年)と重複診断は,その有用性から広く普及しつつあるが,今後治療優先度の指針の提示,画像診断などを盛り込んだ日本版DC/TMDの作成などが課題だと考える。</p>

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