最近の研究レビューに基づく環境流量設定方法の動向分析:対象及び手法とその考え方

書誌事項

タイトル別名
  • CURRENT STATE OF ENVIRONMENTAL FLOW METHODOLOGIES: OBJECTIVES, METHODS AND THEIR APPROACHES

抄録

<p> 環境流量に関する世界的な動向分析は,2003年と2009年に行われている.先行研究の結果を踏まえ本稿では2009年以降の8年間における環境流量研究の展開を整理し,環境流量設定における対象,設定方法とその最近の考え方を明らかにすることを目的としてレビューを行った.77カ国779本の英語論文を対象とした分析の結果,環境流量の目的は個別生物の保全から河川生態系全体の保全へ重点が移ると共に,対象が植物など陸域にも広がり,種から群集レベルへ,さらに物質循環や食物網にも着目するなど,より複合的な研究へと広がりを示していた.また,設定方法の統合・改良が見られる一方,検証不足が課題である.気候変動を踏まえた将来的な水資源利用を考える上では,環境流量の役割と今後目指すべき状態を議論することが必要である.</p>

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参考文献 (76)*注記

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