シイタケ原木栽培において冬期に被覆資材を用いた場合の子実体の枯死率と収穫時期

書誌事項

タイトル別名
  • Mortality rate and harvest period of shiitake mushrooms in bed-logs cultivation with the use of covering materials in winter
  • シイタケ ゲンボク サイバイ ニ オイテ トウキ ニ ヒフク シザイ オ モチイタ バ アイノコ ジッタイ ノ コシリツ ト シュウカク ジキ

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説明

寒冷地のシイタケ露地栽培では,晩秋に芽切った芽が冬期の低温で枯死することがあるため,ホダ木を被覆資材で覆い,芽枯れ防止効果を調査した。岩手県紫波郡の林内ホダ場と人工ホダ場で,ホダ木を農業用ポリエチレンフィルムで覆う被覆区と覆わない無被覆区を設けた。被覆は2010 年12 月22 日から2011 年4 月12 日まで行った。被覆前の秋に芽切った芽に個体番号を付して被覆し,翌春に被覆を外し,芽ごとに生死を調べた。枯死率は,被覆区で17 % ~46 %,無被覆区で81 % ~ 98 % で,被覆により枯死率が低減された。また,翌年の春になってから芽切った芽の収穫時期を比較すると,被覆区は無被覆区に比べ1~2 週間早く収穫された。被覆の内側の最低温度は,厳冬期でも0 ℃から-5 ℃程度であったが,被覆の外側では最大-12.4 ℃に達した。被覆の内側の温度が外側より高く保たれたことが芽枯れを低減し,子実体の収穫時期を早めたと考えた。

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