構音障害児における語音弁別能力と構音の獲得過程との関連

DOI Web Site 参考文献8件 オープンアクセス
  • 池上 敏幸
    日本医科大学千葉北総病院リハビリテーション科 菊野病院総合リハビリテーション部
  • 山田 弘幸
    姫路獨協大学医療保健学部言語聴覚療法学科
  • 原 修一
    九州保健福祉大学保健科学部言語聴覚療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • Association between Ability to Discriminate Speech Sounds and Process of Articulation Acquisition in Children with Articulation Disorders

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説明

<p>7例の構音障害児について,外的語音弁別能力(他者が発した語音を弁別する能力)を聴覚的絵ポインティング課題にて検討した.対象とした構音障害児は,すべて構音訓練を受けたことがなかった.健常3歳児および4歳児(各10例)を対照群とした.<br>/k//s/を語頭音とした2モーラ語「かめ」「さめ」に,後続音を統一した「あめ」「まめ」を加えた四分の一選択課題を行い,正答数および語彙選択率を算出し,反応時間を計測した.その結果,語頭音/k/を置換している構音障害児群の外的語音弁別能力は,健常4歳児群と同程度であった.しかし,語頭音/s/を置換している構音障害児群に関しては,健常3歳児群と同程度の外的語音弁別能力であることが示唆された.<br>構音障害児の外的語音弁別能力には,構音の誤り方の種類によって,弁別しやすい音と弁別しにくい音がある可能性があり,正しい構音の獲得には,自己の産生音に対する構音の自覚が重要であると考えられた.</p>

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