経営者の近視眼的投資行動と企業のガバナンス構造―研究開発投資水準の決定をめぐって―

書誌事項

タイトル別名
  • Myopic Investment Behavior and Corporate Governance Structure in Japanese Firms: Research and Development Investment Behavior
  • ケイエイシャ ノ キンシガンテキ トウシ コウドウ ト キギョウ ノ ガバナンス コウゾウ ケンキュウ カイハツ トウシ スイジュン ノ ケッテイ オ メグッテ

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説明

<p>本稿は,経営者の近視眼的な研究開発投資行動と企業のガバナンス構造の関係について分析することを目的とする.資金調達,経営者のインセンティブ,そして安定株主による株式保有が「目標利益を達成するために研究開発投資を削減する可能性」に及ぼす影響について仮説を導出し,日本企業のデータを用いて分析する.</p><p>1992年から1998年までを対象とした分析の結果,(1)負債比率が高い場合には経営者が近視眼的行動をとる可能性が高い,(2)日本におけるガバナンス構造の特徴とされる,安定株主による所有割合が高い場合,近視眼的行動をとる可能性が低くなるという知見を得た.しかし,分析期間の後半では,(2)の妥当性が観察されず,研究開発投資における近視眼的行動と企業のガバナンス構造の関係が変化していることも見いだされた.</p>

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