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- <一般演題抄録>死後内視鏡(PME:Post Mortem Endoscopy)第2報
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抄録
平成 25 年(2013 年)に死因・身元調査法が施行されて以来、CTやMRI等による死後画像診断(Autopsy Imaging:以下 Ai と略)数は飛躍的に増加しているが、気道や消化管の診断は困難である。平成 28 年、グレープフルーツの誤應 性窒息死の診断に経鼻内視鏡を施行して以来、我々は本邦で初めて 85 例に死後内視鏡(Post Mortem Endoscopy:以下PMEと略)を施行し、死因究明の補助診断として昨年本会で発表したが、今回は更に症例を重ねて報告する。 方法:前回と同様、①鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支と②食道、胃、十二指腸等の観察をした。尚、解剖予定例や腐敗の激しい例、結核等の感染症の疑われる例では施行を控え、費用はあくまで補助診断のため無償とした。結果:平成 28 年8 月から平成30 年6 月20 日までの23 か月間にAi 371 例中、144 例(38.8%) にPMEを施行した。特に平成 28 年 11 月から積極的に行ない、死因別では、心疾患(心筋梗塞等)79 例、肺疾患(肺炎、肺膿瘍、肺癌等)17 例、脳疾患(脳出血、脳梗塞等)5 例、消化管疾患(食道癌、胃潰瘍、胃癌等)6 例、糖尿病 2 例、多臓器不全 2 例、低体温症 9 例、溺水死 16 例、誤應性窒息死 3 例、胸部大 静脈瘤破裂(気管支穿破)3 例、敗血症 1 例、腎不全 1 例であった。PMEは① 窒息(喉頭部や気道内)の確認の他、気道内の液体(水腫や血液、喀痰,逆流した胃内容等)、泡沫の有無、腫瘍や異物等が確認できる点非常に有用であり、また②消化管における死戦期の出血、潰瘍や腫瘍、食物、薬剤等の確認も可能で、低体温症例での胃の Wischnivsky 斑も確認し得た。また、PMEにて死後に胃内の血液や食物等が気管内へ逆流した例も経験しており、肺の Ai はこうした所見の混在についても特に注意が必要と考えられる。 尚、肺水腫の診断についてPMEはCTよりも優れており、PMEによって 肺水腫が明らかでない場合は糖尿病性ケトーシスや低体温等の疾患も念頭に置くべきと考えられた。また、最近、老人施設等での誤應症例についてもPME による気道閉塞の確認が極めて有用であった。
収録刊行物
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- 弘前医学
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弘前医学 69 (1-4), 207-, 2019-03-15
弘前大学大学院医学研究科・弘前医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564238095478784
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- NII論文ID
- 130007656007
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- NII書誌ID
- AN00211444
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- ISSN
- 24344656
- 04391721
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- HANDLE
- 10129/00006614
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可