低低温要求性 ‘オキナワ’ の台木利用がモモ ‘日川白鳳’ の開花に及ぼす影響

  • 松本 紀子
    長崎県農林技術開発センター果樹・茶研究部門
  • 林田 誠剛
    長崎県農林技術開発センター果樹・茶研究部門
  • 田中 実
    長崎県農林技術開発センター果樹・茶研究部門
  • 石本 慶一郎
    長崎県農林技術開発センター果樹・茶研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Using Rootstock Low-chilling ‘Okinawa’ on ‘Hikawahakuhou’ Peach Flowering
  • テイテイオン ヨウキュウセイ'オキナワ'ノ ダイギ リヨウ ガ モモ'ヒガワ ハク ホウ'ノ カイカ ニ オヨボス エイキョウ

この論文をさがす

抄録

<p>暖冬年でもモモを安定して開花させるために,低温要求量が少ない‘オキナワ’の台木としての実用性と休眠打破処理法を検討した.‘オキナワ’自根は,通常台木として利用されている‘おはつもも’自根と比較して開花と発根盛期が早く,台木として用いることで‘日川白鳳’の開花が早くなることから,台木が穂品種の開花に影響を及ぼしている可能性が示された.‘オキナワ’台の果実品質は‘おはつもも’台と同等であり,結果枝は中程度のものが多く,経済栽培をするうえで実用性があると考えられた.さらに,休眠打破を目的として植物成長調整剤シアナミド(成分10%)20倍液または硝安溶液(成分10%)を休眠覚醒期前後に散布することで,開花と収穫時期が早まることが示された.散布適期は,シアナミドは低温積算が400~600時間,硝安溶液は600~800時間であった.以上,‘オキナワ’台木と休眠打破処理を組み合わせることで,温暖化に対応した安定生産のための有効な技術を開発した.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 18 (1), 7-16, 2019

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (11)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ