生産性測定に関する一考察

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タイトル別名
  • A Study on the Approach to Productivity Measurement
  • セイサンセイ ソクテイ ニ カンスル イチ コウサツ

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抄録

<p>生産性とは生産する能力を指すが,今までは産出と投入の比による生産能率の測定という立場を一般にとってきた.しかしながら生産は,基本的には設定されている生産目的を達成することが求められ,生産する能力としてはこの目標達成が本来的に検討されるべき性格のものであると考える.目的達成を果たすことができた上で,生産能率が評価されることになる.</p><p>本研究では,生産性は生産する能力という今までの解釈に基づくが,産出と投入の比による生産能率の評価という見方に対して,設定された生産目的を達成できる能力を評価するという見方を新たに加えることを提案する.</p><p>また,今まで生産要素で区分した偏生産性として,労働生産性,原材料生産性,機械生産性を評価し,総合生産性をこれらの偏生産性の投入要素を経済的単位などで一元化した総合能率として求めてきた.これに対して本研究では,達成すべき生産目的は,品質(設計品質,製造品質,使用品質など),数量(生産数量,使用数量,保管数量など),時間(納期,工期など)金額(利益,原価など)の特性として与えており,これらの特性の相互関連を図った総合能力として総合生産性を考えることを提案する.以上のように,本研究では,生産する能力を目的達成と生産能率とに区分し,これらを関連させた生産性測定の考え方について提案する.</p>

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