術前診断し単孔式腹腔鏡手術を行ったMeckel憩室内翻による腸重積の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Intussusception due to Inverted Meckel's Diverticulum Preoperatively Diagnosed and Resected by Single Port Laparoscopic Surgery
  • 症例 術前診断し単孔式腹腔鏡手術を行ったMeckel憩室内翻による腸重積の1例
  • ショウレイ ジュツゼン シンダン シタンコウシキ フククウキョウ シュジュツ オ オコナッタ Meckel ケイ シツナイホン ニ ヨル チョウジュウ セキ ノ 1レイ

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抄録

症例は39歳の男性,2週間前からの下腹部痛を主訴に受診した.腹部造影CT検査では,回腸に腸管壁の重複輪状影が描出された.腫瘍による腸重積を疑い,ダブルバルーン小腸内視鏡および小腸造影を施行した.回腸末端から100cm口側の回腸にKerckring襞壁を伴う陰茎様小腸腫瘍を認め,生検結果にて幽門腺類似組織が見られ,Meckel憩室内翻による腸重積が強く疑われた.単孔式腹腔鏡補助下小腸部分切除術を施行した.切除標本において小腸内腔に突出する真性憩室であり,異所性胃粘膜と膵組織が確認され,術前診断に矛盾しない結果であった.術後経過は良好,第6病日に退院した.成人腸重積の原因としてMeckel憩室内翻は稀であるが,術前に確定診断し悪性疾患を否定しえたことでリンパ節郭清を省略できた.また,小腸は可動性があり煩雑な術中操作を要しないため,単孔式腹腔鏡手術のよい適応であると考える.

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