タマネギ直播栽培における気温による展葉数推定法の検討

  • 臼木 一英
    農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター大規模畑作研究領域
  • 室 崇人
    農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター作物開発研究領域
  • 末貞 辰朗
    JA全農営農販売企画部営農・技術センター農産物商品開発室
  • 東野 裕広
    JA全農営農販売企画部営農・技術センター農産物商品開発室
  • 川城 英夫
    JA全農営農販売企画部営農・技術センター農産物商品開発室
  • 森田 直彦
    JA全農営農販売企画部営農・技術センター農産物商品開発室
  • 森永 靖武
    JA全農営農販売企画部営農・技術センター農産物商品開発室

書誌事項

タイトル別名
  • Consideration of Methods to Estimate the Leaf Number of Direct Seeding Onions (<i>Allium cepa</i> L.) Using Air Temperature
  • タマネギ ジカマキ サイバイ ニ オケル キオン ニ ヨル テン ヨウスウ スイテイホウ ノ ケントウ

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抄録

<p>タマネギの葉数は,りん茎重の大きさに関わり,収量を構成する重要な要素である.そこで,タマネギの葉数を積算温度から推定することを目的として,三角法などの積算温度の計算方法を比較した.さらに,播種日や作型の違いおよびリン酸の全層施肥と直下施肥の条件下において回帰式の適合度を検証した.その結果,基準温度を3.5°Cもしくは5.0°Cとした三角法や平均気温法を用いた場合の推定精度は,基準温度を0°Cとした日平均気温の積算値を用いた場合を上回った.基準温度を設定した場合,決定係数は,基準温度3.5°Cとした場合より5.0°Cとした回帰式で高かった.従って基準温度を5.0°Cとした平均気温法と三角法の回帰式は決定係数が高く,RMSEも小さいことが明らかとなった.また,作型を異にする場合には,基準温度を5.0°Cとした平均気温法の精度が高かった.以上のことから播種日や作型を異にしても安定的に推定精度が高い回帰式は,基準温度を5.0°Cとした平均気温法であると判断できた.さらに他品種や他地域での検討を必要とするが,タマネギは,回帰式の係数により基準温度5.0°Cとした積算温度100°C・日当たりに約1.5枚の展葉が認められることが示唆された.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 18 (1), 17-23, 2019

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (17)*注記

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