トラウマの開示が心身の健康に及ぼす影響 : 構造化開示群, 自由開示群, 統制群の比較(原著)

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書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Disclosure of Trauma on Mental and Physical Health : Comparison of Structured Disclosure, Free Disclosure, and Control Groups(Original Articles)

説明

本研究の目的は、トラウマの構造化開示が心身の健康に及ぼす影響を検証することであった。実験参加者(大学生25名)は、構造化開示群、自由開示群、統制群に無作為に振り分けられ、20〜30分間の筆記課題を3日間行った。構造化開示群は認知的再評価を促進させるため、実験者からの詳細な指示に従ってトラウマを筆記するように求められた。自由開示群は自由にトラウマを筆記するように求められた。統制群は中性的な話題について筆記するように求められた。効果指標には、コルチゾール、ワーキングメモリ容量、出来事インパクト尺度、外傷体験後の認知尺度を用いた。その結果、構造化開示群、自由開示群においては、内分泌系の改善効果が維持される可能性が示された。また、構造化開示群が統制群と比較して認知機能が向上したものの、統計的には有意傾向であった。したがって、今後も、実験手続きを改定し、構造化開示の効果について再検証する必要がある。

収録刊行物

  • 行動療法研究

    行動療法研究 35 (1), 1-12, 2009-01-31

    一般社団法人 日本認知・行動療法学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238097978240
  • NII論文ID
    110009667509
  • DOI
    10.24468/jjbt.35.1_1
  • ISSN
    24242594
    09106529
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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