うっ血性心不全を呈したANCA関連血管炎の臨床的特徴

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タイトル別名
  • Clinical characteristics of anti-neutrophil cytoplasmic autoantibody- associated vasculitis presenting congestive heart failure

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説明

<p> 抗好中球細胞質抗体(Anti-neutrophil cytoplasmic autoantibody;ANCA)関連血管炎(ANCA-associated vasculitis;AAV)は,うっ血性心不全を含む全身の諸臓器に臓器症状を起こす難治性疾患である.当院に入院となったAAVのうち,うっ血性心不全で当科を紹介された4例の臨床的特徴を後方視的に検討し記述した.全例で頻脈(>100 bpm),心拡大(心胸郭比(CTR)>50%),炎症反応(CRP>0.3 mg/dL),貧血(Hb<12.0 g/dL),BNP上昇(>100 pg/mL),尿蛋白陽性,尿潜血陽性を認め,胸部X線像で典型的な蝶形陰影を呈した症例はいずれにも認めなかった.血管炎,心不全いずれの診断にも非特異的な症状がつきまとうが,全身諸臓器に症状がみられる場合は,血管炎を想起し速やかにANCAを測定するべきである.</p>

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 50 (3), 280-286, 2018-03-15

    公益財団法人 日本心臓財団

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