P-174 脳卒中片麻痺患者におけるHONDA 歩行アシストの効果と足関節機能との関係- 予備的研究

説明

<p>【はじめに】</p><p>装着型歩行支援ロボットとして,HONDA 歩行アシスト(Honda Walking Assist: HWA) がある.HWA は,股関節運動の測定や,屈伸運動の補助を行う.先行研究では,片麻痺患者の歩行速度や,対称性の改善などが報告されている.しかし,歩行速度と関係が強いとされる足関節機能との関係性については検討されておらず,本研究は,片麻痺患者におけるHWA の効果と足関節機能との関係性を検討することを目的とした.</p><p>【方法】</p><p>対象:脳卒中片麻痺患者4 名手順:10m 歩行および,足関節機能項目として,足趾把持筋力,最大一歩幅,立位足圧中心移動距離を測定した.10m 歩行は,アシストなし(N1),アシストあり(A1:1.5Nm),アシストなし(N2)の順に行った.A1 の前にはアシストあり(1.5Nm)での歩行練習を3 分間行った.解析:歩行速度,股関節角度(屈曲,伸展,はさみ角),角度変化率,足関節機能項目について検討した.</p><p>【結果】</p><p>歩行速度は大きな変化を認めなかった.歩行時のはさみ角変化率は(A1/N1),麻痺側1.20 ± 0.10,非麻痺側1.18 ± 0.10</p><p>であり,全対象者で,はさみ角の拡大を認めた.また,立位足圧中心移動距離が大きい者は,歩行速度が速く,歩行時のはさみ角,はさみ角変化率共に大きかった.</p><p>【考察】</p><p>足関節機能の高い者は,HWA 使用時に股関節可動域が向上しやすい可能性が考えられた.しかし,HWA 1.5Nm は,速度向上には不十分であったと考えた.そのため,今後は,歩行速度が向上するアシスト量での研究が必要と考えた.</p><p>【倫理的配慮】</p><p>本研究はヘルシンキ宣言に則った研究であり,研究開始に当たって,東京都リハビリテーション病院,首都大学東京荒川キャンパス研究安全倫理委員会の承認を得た.また,被験者に研究内容,目的について説明し,書面にて同意を得た後に実施した.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238099418368
  • NII論文ID
    130007623681
  • DOI
    10.14901/ptkanbloc.36.0_274
  • ISSN
    2187123X
    09169946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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