原子力政策と討論型世論調査

書誌事項

タイトル別名
  • Nuclear Energy Policy and the National Deliberative Poll
  • ゲンシリョク セイサク ト トウロンガタ ヨロン チョウサ

この論文をさがす

説明

<p>「エネルギー・環境の選択肢に関する討論型世論調査」が2012年8月4日,5日(2012年7月7日~22日は世論調査期間)に行われ,人々の多大の関心を集めた。フィシュキンは「本討論型世論調査(Deliberative Poll, DP)は国政上の重要な政策争点において,国の決定前に政府が意見聴取をするために公式に位置づけられた世界で最初のものである。」と記述した。</p><p>ここでは,エネルギー・環境の政策決定過程において,討論型世論調査はいかなる役割を果たしたのかを,1)なぜ討論型世論調査が正式に採用されることになったか,2)その調査結果は何を示したのか,3)そして,それがどのように政策決定に活かされたかの三点について分析する。</p><p>また,本論文は,討論型世論調査結果の分析と討論型世論調査を行った実行責任者としての立場と2つの立場で書かれている。それは,通常の研究論文として分析をするとともに,当事者の経験をも情報提供するということを目指している。</p><p>調査結果は,3つのシナリオ(ゼロシナリオ,15シナリオ,20~25シナリオ)の中で,なぜ,ゼロシナリオの支持が増加したのか,また,4つの基準(安全性の確保,安定供給,地球温暖化の防止,コスト)のうちで,[安全性の確保」が圧倒的に関心をもたれていたことを示し,同時に,政府もメディアも専門家も情報諒として「信頼」を失つていた状態を浮き彫りにした。</p><p>この結果が,エネルギー・環境会議「革新的エネルギー・環境戦略」に活かされ,最終的には閣議決定にいたる政策決定過程をみることで,公共政策の選択において討論型世論調査がいかに利用されたのかの実例を示したものである。</p>

収録刊行物

  • 公共政策研究

    公共政策研究 14 (0), 37-50, 2014-12-20

    日本公共政策学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ