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- 楡井 尊
- 埼玉県立自然の博物館
書誌事項
- タイトル別名
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- Pollen biostratigraphy and paleoclimate change at 20,000 years ago to present in Tsurugashima city, Saitama, Japan
- サイタマケン ツルガシマシ ニ オケル ヤク 2マンネンマエ イコウ ノ カフンセイソウ ジョ ト コ キコウ ヘンドウ
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抄録
鶴ヶ島市の2地点で得られた花粉分析資料を再検討し,推定される古植生変遷から約2万年前以降の花粉生層序を設定し,古植生から推定される古気候変遷とグローバルな気候変動と対応を考察した. IK-F帯は亜寒帯針葉樹林が優勢な寒冷気候を示すが,冷温帯落葉広葉樹の一定の拡大が認められ,下位のIK-E帯よりは寒冷の程度が低い.このことは,約19,000年前の最終氷期最盛期以降,最初の融氷水増加イベント(19kaイベント)に対応する.IK-E帯では,亜寒帯針葉樹林が優勢で,冷温帯の落葉広葉樹は極めて少ない.古気候はもっとも寒冷だった.この帯の中にハインリッヒイベント1と呼ばれる,寒冷化イベントに相当する層準が,含まれる可能性がある.IK-D帯はコナラ亜属を主とする冷温帯落葉広葉樹林が拡大し,ベーリング期~アレレード期にあたる.IK-E帯とIK-D帯の境界での急激な温暖化は,融氷水パルス1A(MWP-1A)と呼ばれる約1,4万年前の温暖化イベントに対応する.IK-B帯,TS-B帯では中間温帯のモミ・ツガ林が拡大する.特にTS-B-2亜帯は,約3.5~2千年前の,いわゆる弥生の小海退に対応する気候変動が認められる. このように,中部日本の後期更新世から完新世の内陸部の古植生変遷は,グローバルな古気候変動に応答している.
収録刊行物
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- 埼玉県立自然の博物館研究報告
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埼玉県立自然の博物館研究報告 12 (0), 1-16, 2018
埼玉県立自然の博物館
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564238099608960
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- NII論文ID
- 130007663159
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- NII書誌ID
- AA12317087
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- ISSN
- 24338508
- 18818528
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- NDL書誌ID
- 029945150
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可