医薬品の臓器毒性予測におけるin vitroミトコンドリア毒性と物理化学的特性
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- 原田 拓真
- ファイザー 非臨床開発研究部
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- Payal RANA
- ファイザー グロトン研究所
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- Michael D ALEO
- ファイザー グロトン研究所
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- Mark GOSINK
- ファイザー グロトン研究所
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- Yvonne WILL
- ファイザー グロトン研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- Evaluation of in vitro mitochondrial toxicity assays and physicochemical properties for prediction of organ toxicity using 228 pharmaceutical drugs
説明
<p>ミトコンドリア毒性が,肝臓,心臓,腎臓などの様々な臓器毒性に関与することは周知のとおりである。これまで,ミトコンドリア毒性評価系としてはラットの肝臓から単離したミトコンドリアあるいはヒト肝がん由来HepG2細胞を用いた毒性評価がハイスループットスクリーニング法として用いられてきており,作用機序の検討等に有用であるとの報告が多数ある。しかしながら,これらのスクリーニング結果がヒトにおける薬物誘発性肝障害の予測因子となるとの実証報告は限られている。本研究では,肝毒性のある73薬物,心毒性のある46薬物,腎毒性のある49薬物および臓器毒性のない60薬物を上記のアッセイ系で評価して,ミトコンドリア機能への影響を検討した。また,アッセイの感度および特異度から特定の臓器毒性の予測性を評価した。その結果,予測感度はどの臓器毒性の薬物においても治療用量でのヒト血漿中Cmaxの100倍の濃度で最高となり(肝毒性薬物,心毒性薬物および腎毒性薬物で,それぞれ63%,33%および28%),その際の特異性度はどの臓器毒性の薬物においても93%であった。また,他の予測分析(ミトコンドリア膜透過性遷移孔への影響,ミトコンドリアの膨化/脱分極あるいは脂肪酸酸化への影響)と組み合わせるとその感度がより上昇することが分かった。さらに,ミトコンドリアアッセイで陽性となった薬物は、陰性となった薬物に比べてCLogPの値が高く,tPSA(位相幾何学的極性表面積)の値が低い傾向を示した。</p>
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 46.1 (0), P-227-, 2019
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564238105789312
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- NII論文ID
- 130007677316
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可