テオフィリン徐放錠の溶出試験による品質評価
-
- Iwazaki Ayano
- 摂南大学薬学部臨床薬剤学研究室
-
- Suzuki Naoya
- 摂南大学薬学部臨床薬剤学研究室
-
- Tomida Mao
- 摂南大学薬学部臨床薬剤学研究室
-
- Hamada Rieko
- 摂南大学薬学部臨床薬剤学研究室
-
- Nagatani Miyuki
- 摂南大学薬学部臨床薬剤学研究室
-
- Miura Junko
- 摂南大学薬学部臨床薬剤学研究室
-
- Nakanishi Kunio
- 摂南大学薬学部臨床薬剤学研究室
-
- Imai Kimie
- 摂南大学薬学部臨床薬剤学研究室
書誌事項
- タイトル別名
-
- Using the Dissolution Test to Evaluate the Quality of Theophylline Extended-Release Tablets
抄録
要旨 【背景】後発医薬品の使用は増大する国民医療費の削減の手段として重要な政策となっているが、使用推進の妨げの一つとして後発医薬品の品質に対する不安が挙げられている。本研究では品質情報の一つとして溶出挙動に着目し、テオフィリン徐放錠の先発医薬品と後発医薬品の溶出試験を実施し、薬剤師が薬学的知見を活用し患者の安全に寄与するため、先発医薬品から後発医薬品へ薬剤を選択する際の判断の指標となる情報を得ることを目的とした。 【方法】テオフィリン100 mg徐放錠9品目のそれぞれ2~3ロットについて溶出試験を行い、溶出挙動とその類似性、同等性を確認した。 【結果】水における溶出試験では、溶出挙動に4種のパターンが見られた。ロット間では、溶出挙動に差がみられる品目もあった。溶出挙動の類似性および同等性について、医療用医薬品品質情報集(オレンジブック)で分類される比較対照の先発医薬品と類似性があるとは言い難い品目が認められた。 【結論】溶出挙動は先発医薬品間においても製剤特性により異なることから、患者に投与する後発医薬品を選定する場合には先発医薬品の溶出挙動も考慮することが必要であると考えられる。現在のオレンジブックで溶出性に係る分類が同じグループであっても、溶出挙動には違いが生じる場合があることが示唆され、薬剤師はこの薬学的知見を活かし、後発医薬品へ変更後の患者の状態についても注意を払う必要があると考えられる。
収録刊行物
-
- アプライド・セラピューティクス
-
アプライド・セラピューティクス 12 (0), 1-10, 2019
日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390564238106744064
-
- NII論文ID
- 130007681827
-
- ISSN
- 24329185
- 18844278
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可