当院における乳がん検診の現状と課題

この論文をさがす

説明

日本人女性における乳がん罹患率、死亡率は近年増加傾向である。当院の2006 年度から2010 年度までの乳がん検診について、受診者7304 人のデータを集計・比較し、現状と課題についてまとめた。その結果、受診者数は年々増加し、要精検率は減少傾向ではあったが、当院の要精検率は許容値と比べると高いのが現状であった。また、当院のがん発見率は高かったが、年齢階級別で見ると50 代以上に比べて40 代以下ではがん発見率が非常に低いという結果であった。当院の課題として、要精検率のさらなる低下が求められ、特に40 代・50 代の局所的非対称性陰影(FAD*)による偽陽性者を減少させる事が重要と思われた。*FAD とは真の腫瘤としての濃度や境界を持たない左右非対称性の陰影の事である。孤立した正常乳腺の場合もあるが、がんである場合もある。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ