ニューモシスチス肺炎(<i>Pneumocystis</i> pneumonia; PCP)の診断における遺伝子検査,塗抹検査,血清学的検査の比較検討

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タイトル別名
  • Comparison of smear examination, serological methods, and genetic tests in patients with <i>Pneumocystis</i> pneumonia (PCP)

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説明

<p>ニューモシスチス肺炎(Pneumocystis pneumonia; PCP)の原因菌であるPneumocystis jiroveciiは人工培養法が確立されていないため,塗抹検査や血清学的検査,遺伝学的検査等により診断が実施されている。本検討で実施した検査と診断結果との一致率はloop-mediated isothermal amplification(LAMP)法で感度94.6%,特異度94.7%,ディフ・クイック(Diff-Quik)染色で感度67.6%,特異度96.5%,β-Dグルカン検査で感度89.1%,特異度86.0%となった。3法を組み合わせて診断結果と比較した場合,2法以上陽性の症例は全例PCP群と診断されていた。また,PCP群において3法の検査が全て陰性であった症例は存在しなかった。LAMP法は感度の高い検査であるが,コロナイゼーションの可能性も否定できないため,単独でPCP診断を実施するのは困難である。これらの検査を併用することでPCP診断の精度を上げることができ,早期診断,治療につながることが期待できる。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 68 (3), 437-442, 2019-07-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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