ACL再腱術後のパフォーマンステストと筋機能との関連性

DOI
  • 杉岡 辰哉
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター
  • 額賀 翔太
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター
  • 奥野 修司
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター
  • 工藤 枝里子
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター
  • 森 拓也
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター 奈良県立医科大学大学院医学研究科
  • 澳 昴佑
    四條畷学園大学リハビリテーション学部理学療法学専攻
  • 川原 勲
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター 奈良県立医科大学大学院医学研究科

抄録

<p>【はじめに,目的】</p><p> 第2のACL損傷予防のため,ACL再腱後のスポーツ復帰基準としては,ACL再腱後の期間,筋力,パフォーマンステストなどにより判断されるが,筋の反応時間(PMT,EMD,TRT)や力の最大発揮勾配(RFD)の評価を行った報告は少なく,パフォーマンステストとの関連を調査した報告はみられない。よって,本研究の目的はACL再腱後のスポーツ復帰として用いられるパフォーマンステストと筋機能がどのように関連するかを調査する事とする。</p><p>【方法】</p><p> 対象は,健常成人男性6名(年齢24.7±1歳)の両側下肢12肢とした。パフォーマンステストは,SLH・TLH・OL-SYを計測した。PMT,EMD,TRT,RFDは表面筋電図(Noraxon1400),Mobie(酒井医療社製)を用いて測定した。膝関節周囲筋力は,Mobieを用い膝伸筋と膝屈筋の最大トルクと,H/Q比を算出した。各パフォーマンスと筋機能の相関関係を,統計解析を用いて検証した。</p><p>【倫理的配慮】</p><p> 本研究はヘルシンキ宣言に則り,対象者に十分な説明と同意を得て実施した。</p><p>【結果】</p><p> 3つのパフォーマンステストと最大筋力,H/Q比には相関はみられなかったが,EMDは全てのパフォーマンスと,PMT,TRT,RFDはTLHと相関がみられた。</p><p>【考察】</p><p> パフォーマンステストは筋力よりも筋反応時間や力の発揮勾配に関連する事が示唆された。また,パフォーマンステストにより関連する筋機能も異なるため,複数のパフォーマンステストを組み合わせ,スポーツ復帰の基準とする事が重要であると考えられる。</p>

収録刊行物

  • 理学療法学Supplement

    理学療法学Supplement 46S1 (0), F-117-F-117, 2019

    公益社団法人 日本理学療法士協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238110851328
  • NII論文ID
    130007693260
  • DOI
    10.14900/cjpt.46s1.f-117
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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