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仙腸関節痛患者における後仙腸靭帯、骨間仙腸靭帯の特徴
Bibliographic Information
- Other Title
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- −超音波画像の靭帯面積の比較−
Description
<p>【はじめに、目的】</p><p>仙腸関節痛について村上らは、主病変は靭帯領域に存在すると報告している。また仙腸関節痛に対する運動療法においても後仙腸靭帯、骨間仙腸靭帯に対しアプローチすることで疼痛緩和を認めるという報告も散見できる。しかし、その靭帯の状態の違いついての報告は、我々が渉猟しえた限りで無かった。よって仙腸関節痛患者の靭帯が占める面積比から特徴を調査することを目的とした。</p><p>【方法】</p><p>対象は、仙腸関節ブロックの効果が7割以上の者で仙腸関節症と診断され、仙腸関節痛鑑別テストが陽性の者を仙腸関節痛群(以下、SIJ群)とした。その他の除外基準は、手術既往のある者とした。また、腰痛が無く仙腸関節痛鑑別テストが陰性の者を正常群(以下、N群)とした。SIJ群10名20関節(男性2名、女性8名、平均年齢41.2±8.8歳)、N群11名22関節(男性6名、女性5名、平均年齢27.2±4.2歳)が比較対象となった。</p><p>測定肢位は、被験者を側臥位とし股関節膝関節は90°屈曲位とした。後仙腸靭帯と骨間仙腸靭帯(以下、靭帯領域)を超音波画像診断装置にて描出した。描出方法は、第1仙椎棘突起のレベルで、腰部多裂筋の短軸像を正中仙骨稜へ垂線となる位置で描出した。この位置の腰部多裂筋の深層に、靭帯領域が存在する。</p><p>描出した画像に、腸骨稜と第1仙椎棘突起とを結ぶ線を引いた。その線と骨縁からなる領域を総面積とした。総面積と靭帯領域の面積をimage Jにて計測し、総面積に対する靭帯領域の割合の平均値の差をSIJ群とN群とで比較した。統計処理はMann-Whitney U検定を用い、有意水準を5%未満とした。</p><p>【結果】</p><p>総面積に対する靭帯領域の割合は、SIJ群38.9±11.6%、N群29.4±7.7%であり、SIJ群の方が正常群より優位に靭帯領域が広かった(P<0.05)。</p><p>【結論(考察も含む)】</p><p>SIJ群の靭帯領域はN群と比べて優位に面積が広かった。よってSIJ群は後仙腸靭帯、骨間仙腸靭帯が肥厚している可能性と、靭帯領域周囲の軟部組織が変性している可能性が示唆される。仙腸関節ブロックが有効な点も加味して考えると、仙腸関節痛患者に対する運動療法として、靭帯領域に着目することは有用である可能性が示唆された。今後の課題として、組織学的に検討することが必要である。</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】</p><p>対象者に本研究の目的と意義について十分に説明し同意を得た。またヘルシンキ宣言に沿って本研究を進めた。</p>
Journal
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- Congress of the Japanese Physical Therapy Association
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Congress of the Japanese Physical Therapy Association 46S1 (0), H2-227_1-H2-227_1, 2019
Japanese Physical Therapy Association(Renamed Japanese Society of Physical Therapy)
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390564238112029184
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- NII Article ID
- 130007693885
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed