Preiser病の1例

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抄録

<p>【はじめに】Preiser病は手関節痛を来す稀な疾患であり治療法に関しては確立されていない.今回我々は進行期Preiser病に対して舟状骨遠位骨片摘出術(Distal Scaphoid Resection Arthroplasty:DRSA)に加え関節鏡下滑膜切除,長掌筋腱充填を施行した1例を経験したので報告する.【症例】67歳女性.誘引なく右手背腫脹,右手関節痛が出現した.発症より2か月後の当科初診時X線では明らかな所見を認めず,MRI T1, T2強調画像で舟状骨全体に異常信号を認めた.保存療法で経過観察したが疼痛は改善せず,X線で舟状骨の圧壊進行を認めた.初診より5か月後に関節鏡下滑膜切除術,DRSA,長掌筋腱充填を施行した.術後1年4か月が経過し,関節可動域の改善を認め,手関節痛は軽快した.【まとめ】本症例はSLAC wristに伴う関節症変化を認めているが遠位骨片を切除することで橈骨-舟状骨間関節症にも対応できると考えられ,関節鏡下滑膜切除を追加することで更なる鎮痛効果を期待できる.短期成績であるが経過は良好であった.</p>

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