03心-10-口-03 スポーツ・インテグリティへの質的アプローチ

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タイトル別名
  • 現場から10年以上も離れたスポーツ指導者の語りから

抄録

<p> 本研究では、暴力的指導の結果、10年以上もの間スポーツ指導の現場から離れた経験を有するスポーツ指導者がこれまでの自己の歩みを振り返り、どのようにしてその経験を生かしていったのかについて、その心理変容過程を明らかにした。具体的には、本研究のインフォーマント(1名)に対して、複数回に及ぶ1対1形式のインタビューを実施し、これまでの自己の歩みを振り返りつつ、じっくり語ってもらった。予め承諾を得てから会話の内容をICレコーダに収録し、その後、逐語化し、分析資料とした。そして、質的分析の結果、暴力的指導を正当化していた段階からスポーツ指導の現場を奪われ苦悩する日々を送り、そして、10年以上の時間を経てスポーツ現場に復帰していった足跡を克明に辿ることができた。ちなみに、本研究のような研究課題は、暴力的指導の根絶を目指し、発展継承的に議論していくことを免れ得ない。これまでにも本研究者は、1) スポーツ指導者の暴力的指導の生起メカニズムを明らかにし、2) 暴力的指導を受けても容認していくプロセスについて質的に検討してきた。本発表では、当該対象に対する心理支援の可能性を見据えながら、有益な議論を展開したい。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390565134808400128
  • NII論文ID
    130007770043
  • DOI
    10.20693/jspehss.70.122_3
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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