橈骨粗面に発生した骨軟骨腫にて後骨間神経麻痺を生じた1例
書誌事項
- タイトル別名
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- Posterior Interosseous Nerve Palsy Due to the Osteochondroma that Occurred in Radial Tuberosity:A Case Report
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説明
橈骨粗面に発生した骨軟骨腫にて後骨間神経麻痺を生じた稀な症例を経験したので報告する.症例は68歳男性,1年前に左手指の伸展障害が出現し増悪してきたため当院を受診した.MMTで母指伸展4,示指~環指の伸展3+,手指外転4と筋力低下を認めた.知覚障害はなかった.単純X線では橈骨粗面部の骨隆起性病変を認めた.針筋電図変化では左側で長母指外転筋の神経原性変化を認め,橈骨粗面部の骨隆起性病変による後骨間神経麻痺が疑われ手術を行った.術中所見では,前腕回外位で増強する橈骨粗面部の骨隆起性病変による後骨間神経の圧迫が確認され,神経には圧痕を認めた.骨隆起性病変を切除し神経剥離を行った.摘出した病変部は病理検査で骨軟骨腫の所見であった.術後3か月の時点でMMTは母指伸展5,示指~環指の伸展4+,手指外転5-と筋力は改善傾向であった.占拠性病変による後骨間神経麻痺に対しては手術加療が望ましいと考えられた.
収録刊行物
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- 日本肘関節学会雑誌
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日本肘関節学会雑誌 26 (2), 224-226, 2019
日本肘関節学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390565134809350272
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- NII論文ID
- 130007772058
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- ISSN
- 24342262
- 13497324
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可