2019板橋Cityマラソン大会におけるメディカルサポート活動-東京都理学療法士協会板橋区支部と板橋区の協働-
抄録
<p>【目的】東京都理学療法士協会板橋区支部は板橋区役所と協力し、板橋区が開催するスポーツイベントでメディカルサポート活動を実施している。中でも板橋Cityマラソン大会は5kmやフルを中心に、区外住民や海外選手など15,000人のランナーが参加する最大規模のスポーツイベントである。2019年3月17日に開催された大会では理学療法ブースを設置し予防テーピングと完走者のコンディショニングを行った。そこで完走した選手に対して疼痛の有無と部位についてアンケート調査を実施したため、結果について報告する。なお、サポートメンバーはスポーツ局が実施する技能テスト合格者45名と未合格者の板橋区支部員1名とした。</p><p>【方法】理学療法ブースを利用した選手466名中、コンディショニングを実施した選手332名(フル279名、5km43 名)に対し、マラソン直後の疼痛の有無及び部位について紙面を用いたアンケート調査を実施した。</p><p>【倫理的配慮】ヘルシンキ宣言に基づき個人情報を特定出来ない様配慮した。</p><p>【結果】疼痛無し40名、疼痛有291名、未回答9名。疼痛部位は下腿後面の訴えが多く(137件)、次いで大腿後部(103件)、大腿前部(51件)、足底(45件)、膝窩部(33件)、膝前部(32件)、膝外側部(32件)、大腿内側部(27件)、大腿外側部(25件)、足関節後部(18件)、足背部(16件)、足趾(16件)、足関節外側部(13件)、足関節前部(11件)、足関節内側部(10件)、後頸部(6件)だった。フル完走者は下腿部の疼痛が最も多く45.8%、5kmは膝周囲の疼痛が最も多く33%だった。</p><p>【考察】マラソンランナーの慢性的な障害発生頻度は 28.9 〜56%であり、部位別では膝関節が最も多いと報告されているが、フル完走直後では下腿部に痛みを訴えるランナーが多かった。今後、予防テープ貼付部位を選定する参考データとして活用したい。2019年度以降も板橋区支部は板橋区と協力し、選手が安全安心なスポーツ活動が出来る様に、データを活かした適切なサポート活動をしていきたい。</p>
収録刊行物
-
- 関東甲信越ブロック理学療法士学会
-
関東甲信越ブロック理学療法士学会 38 (0), P-076-, 2020
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390565134813967488
-
- NII論文ID
- 130007779771
-
- ISSN
- 2187123X
- 09169946
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可