顕微赤外分光測定におけるATR法を用いた鉱物中の水の検出可能性の検証
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- 纐纈 佑衣
- 名古屋大学大学院 環境学研究科
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- 柿畑 優季
- 静岡大学大学院 総合科学技術研究科
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- 清水 健二
- 海洋研究開発機構 高知コア研究所
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- 道林 克禎
- 名古屋大学大学院 環境学研究科
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- Wallis Simon
- 東京大学大学院 理学系研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Verification of water detectability in minerals by ATR method of micro infrared spectroscopy
説明
地質学・鉱物学の研究分野において、赤外分光法は鉱物中の水を検出するのに有効な分析手法の一つであるが、試料準備に手間がかかるなどのデメリットがあった。本研究では、通常の岩石研磨薄片を用いた分析が可能なATR法 (全反射測定法:Attenuated Total Reflectance method)という新しい顕微赤外分光測定法を用いて、非含水鉱物中に含まれる微量な水の検出可能性について検証した。カンラン石やざくろ石中の数~数百ppmオーダーの水は検出されなかったが、水の含有量が未知のウルトラマイロナイト中のカンラン石ポーフィロクラストでは、3700 cm-1付近にOH基と考えられるシャープなピークが観察された。ppmオーダーの鉱物中の微量な水をATR法によって検出するには、分析における更なる工夫・改良が必要であるが、水の多い環境下で形成されたと考えられるカンラン石中のOHが検出できたことから、今後ATR法は有用な分析手法として発展することが期待される。
収録刊行物
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- 日本鉱物科学会年会講演要旨集
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日本鉱物科学会年会講演要旨集 2018 (0), 21-, 2018
一般社団法人日本鉱物科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390565134816928896
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- NII論文ID
- 130007786049
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可