自己学習モンテカルロ法:機械学習を用いたマルコフ連鎖モンテカルロ法の加速

  • 永井 佑紀
    日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター 理化学研究所 革新知能統合研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • ジコ ガクシュウ モンテカルロホウ : キカイ ガクシュウ オ モチイタ マルコフ レンサ モンテカルロホウ ノ カソク

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抄録

<p>自己学習モンテカルロ(Self-learning Monte Carlo Method (SLMC)) 法とは,機械学習を用いてマルコフ (Markov) 連鎖モンテカルロ法を高速化する手法である.機械学習を用いることでオリジナルの模型と似たモンテカルロ重みを持つ有効模型を構築し,その模型を使ってマルコフ連鎖における次の配位候補を生成する.また,詳細釣り合いとメトロポリス-ヘイスティングス(Metropolis-Hastings)法に基づいているため,得られる結果はオリジナルの模型での計算と統計的に厳密に等しい.本原稿では,マルコフ連鎖モンテカルロ法の概略と問題点について述べた後,SLMC 法の基本コンセプトとそれによる高速化について述べる.また,特定の模型のモンテカルロシミュレーションに対してSLMC 法を適用した結果を紹介するとともに,有効模型を自動的に構築する試みについても述べる.</p>

収録刊行物

  • アンサンブル

    アンサンブル 21 (1), 15-21, 2019-01-31

    分子シミュレーション学会

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