横手盆地東縁断層帯北部の下部更新統中に見出された断層露頭

  • 白濱 吉起
    産業技術総合研究所地質調査総合センター活断層火山研究部門
  • 細井 淳
    産業技術総合研究所地質調査総合センター地質情報研究部門
  • 小松原 琢
    産業技術総合研究所地質調査総合センター地質情報研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • The fault outcrop of the boundary fault in the lower Pleistocene around the eastern margin of the Yokote basin fault zone
  • ヨコテ ボンチ トウエン ダンソウタイ ホクブ ノ カブ コウシントウ チュウ ニ ミイダサレタ ダンソウ ロトウ

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抄録

<p>東北日本に位置する横手盆地東縁断層帯北部を構成する断層は前縁断層と境界断層に分類され,境界断層から前縁断層へと逆断層運動場が転移したことが知られている.我々は前縁断層である白岩断層帯周辺の調査により,真昼山地西縁の白岩断層に並走する境界断層北端において,前期更新世に堆積したと推定される栗沢層を切断し変形させる断層帯が露出した大規模な断層露頭を発見した.詳細な観察の結果,断層露頭では,栗沢層の下部ほど大きく変形しており,上部ほど変形が小さくなる様子が認められた.これは,境界断層が栗沢層堆積期の前期更新世に活動していたことや,栗沢層堆積中に断層の活動が収束していったことを意味する.断層露頭では2~3列の南北方向に延びる逆断層帯が認められた.境界断層が活発に活動していた時期には,活動前線の小規模な転移が繰り返されていた可能性がある.</p>

収録刊行物

  • 第四紀研究

    第四紀研究 59 (1), 1-15, 2020-02-01

    日本第四紀学会

参考文献 (1)*注記

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