糖尿病を合併したX染色体長腕部分欠失のTurner症候群の1例

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タイトル別名
  • A Case of Turner Syndrome Caused by Partial Long Arm Deletion of the X Chromosome With Diabetes Mellitus

抄録

<p>30歳女性.16歳時にTurner症候群(TS)と診断され原発性卵巣機能不全症に対しホルモン補充療法を開始した.30歳時に婦人科の定期検査で高血糖を指摘され当科を紹介受診した.空腹時血糖212 mg/dL,HbA1c 10.9 %と糖尿病を認め,抗GAD抗体は陰性で,尿中CPR 76.3 μg/dayであった.血糖は生活指導とメトホルミン,デュラグルチドで改善した.血糖改善後のHOMA-IRは3.1で,インスリン抵抗性を示した.またLH 18.2 mIU/mL,FSH 58.3 mIU/mL,E2感度以下であり原発性卵巣機能不全を認め,核型は46X,del(X)(q22.3)であった.TSではX染色体短腕のSHOX遺伝子欠失により低身長を呈することが多いが,本例は長腕部分欠失であるため低身長を呈さなかった.非典型的な臨床像を示すX染色体長腕部分欠失のTSで,糖尿病を合併した1例を経験したので報告する.</p>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 63 (2), 56-62, 2020-02-29

    一般社団法人 日本糖尿病学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390565134831945600
  • NII論文ID
    130007803738
  • DOI
    10.11213/tonyobyo.63.56
  • ISSN
    1881588X
    0021437X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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