書誌事項
- タイトル別名
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- Current Tendency of “Back Muscle Strength” in Japanese Female Students and Importance of Its Measurement
- 女子学生における「背筋力」の推移とその測定意義 : 体力自己評価と授業効果の指標として
- ジョシ ガクセイ ニ オケル 「 ハイキンリョク 」 ノ スイイ ト ソノ ソクテイ イギ : タイリョク ジコ ヒョウカ ト ジュギョウ コウカ ノ シヒョウ ト シテ
- -As an useful index of physical and educational evaluation-
- -体力自己評価と授業効果の指標として-
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抄録
<p>女子学生にとって「背筋力」は、在学中の体力の維持・向上にとどまらず、その後の人生の健康全般においても重要な要因の一つである。本研究はこの背筋力に注目し、まず(研究Ⅰ)、勤務校の女子短期大学において1963年以来実施してきた体力測定記録の延長上に、(全国調査としては未実施の)直近10年間に渡る背筋力平均値の推移を捉え、次に(研究Ⅱ)、授業の工夫という実践的な観点から、週1回の半期科目「体育実技」が背筋力の維持・向上に及ぼす効果について検討した。この一連の研究を通じて、第1に、1994年と1999年と2010年の3年に限って比較したところ、空白の10年間に背筋力平均値が顕著に低下していることが推測された。これに2010年から2012年の低下傾向を加えると、その傾向は今後も続くことが予想される。第2に、2010年から2012年の体育実技受講者の背筋力を半期授業の開始時と終了時に測定したところ、両時点の平均値に差があったが、16種目を個別に比較した結果では種目ごとに大きな「ばらつき」が見られた。この点をその前後に行った健康意識調査と合わせて検討するなら、その背景として慢性的な「運動不足」の影響がうかがえる。以上の研究結果から、体力診断テストの一つとして30年以上の蓄積をもつ背筋力測定は、一方で女子学生自身が自分の体力水準や運動効果を簡便に確認するための、他方で教師側が授業の効果を評価してそれを授業の改善に役立てる(例えば、楽しく魅力のある授業を提供することによって、最低限の運動機会を確保するとともに、種目の内容や進め方についても体力の違いに応じてきめ細やかな工夫をおこなう)ための、有効な指標の一つとなりうることが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 大学体育学
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大学体育学 10 (0), 79-86, 2013
公益社団法人 全国大学体育連合
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390565134832297984
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- NII論文ID
- 130007804851
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- NII書誌ID
- AA11915538
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- ISSN
- 21898766
- 13491296
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- NDL書誌ID
- 024716520
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可