変容する地図

書誌事項

タイトル別名
  • El mapa que se metamorfosea: las coordenadas de Argentina en las obras de Tomás Eloy Martínez
  • 変容する地図 : トマス・エロイ・マルティネスにおけるアルゼンチンの座標
  • ヘンヨウ スル チズ : トマス ・ エロイ ・ マルティネス ニ オケル アルゼンチン ノ ザヒョウ
  • ―トマス・エロイ・マルティネスにおけるアルゼンチンの座標―

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抄録

<p> 本稿は、アルゼンチンの作家トマス・エロイ・マルティネス(Tomás Eloy Martínez, 1932-2010)の著作における、世界の中でのアルゼンチン像の変遷を、その生涯とエクリチュールの鍵となる3つの時期に着目し、検証するものである。具体的には、1960年代、週刊誌『プリメラ・プラナPrimera Plana』における記事、軍政下および亡命・民政移管後に編まれたエッセイ、アルゼンチンの地図をモチーフとした晩年の小説『タンゴ歌手El cantor de tango』(2004)と『煉獄Purgatorio』(2008)を取り上げ、世界最先端の文化の受信/発信地から、抹消された暴力の記憶が堆積した土地、さらに歴史の犠牲者の記憶により世界と共鳴する磁場へという、著者のアルゼンチン観の変容を明らかにする。その試みにおいて、文学的主題としてのアルゼンチンが持つ可能性について考察したい。</p>

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