睡眠覚醒の謎に挑む

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  • Toward the Mysteries of Sleep

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説明

<p>睡眠覚醒調節の根本的な原理、つまり「眠気」(睡眠圧)の脳内での実体とはいったい何なのか、またそもそもなぜ睡眠が必要なのか等、睡眠学の基本課題は全く明らかになっていない。私たちはこのブラックボックスの本質に迫るべく、ランダムな突然変異を誘発したマウスを8,000匹以上作成し、脳波測定により睡眠覚醒異常を示す少数のマウスを選別して原因遺伝子変異を同定するという探索的な研究を行なってきた。このフォワード・ジェネティクス研究の進展により、睡眠覚醒制御メカニズムの中核を担うと考えられる複数の遺伝子の同定に成功し、現在その機能解析を進めている。最近、フォワード・ジェネティクスによって同定されたSleepy変異マウスと断眠マウスの解析から、シナプス蛋白質の累積的リン酸化状態が睡眠圧の本態の一部である可能性が提示された。本講演では、筑波大学WPI-IIISの私どものラボにおける睡眠覚醒の謎への探索的アプローチを紹介する。</p>

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