気候変動と暑熱に関連する新聞記事件数の経年変化

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タイトル別名
  • Long-term trends of newspaper coverage on climate change and summer heat

抄録

<p>気候変動や夏季の暑熱に対する社会的関心の動向を知るため,新聞の検索データベースによる記事数,すなわちこれらに関連するキーワードのヒット数の長期変化を調べた.朝日新聞「聞蔵Ⅱビジュアル」,毎日新聞「毎索」,日本経済新聞「日経テレコン21」を使い,各用語のヒット数を集計した.対象期間は朝日新聞の検索が近年と同形式である1984年を起点とし,2019年までとした.以下,各用語の変化の特徴をまとめる.</p><p>(1) 気候変動関連語:「地球温暖化」のヒット数はIPCC報告書の発表後に多く,特に第4次報告書が出た2007〜2010年に大きなピークがある.しかし,第5次報告書が出た2013年には目立った増加がなく,2007〜2010年のピークを除けばヒット数は長期的にほぼ一定である.「気候変動・気候変化」も2007〜2010年にピークがあり,2000年以降全体としては増加傾向がある.一方,「ヒートアイランド」は2000年代の初めに大幅に増えたが,2010年以降は減少に転じ,2019年のヒット数はピーク時の1割以下になった.</p><p>(2) 暑熱関連語:「猛暑・酷暑」は暑夏年に多く,特に1994年に最大だった.「熱中症」は増加傾向が明瞭であり,2018年に過去最高となった.「猛暑日」は2007年の導入以降年々変動しながらほぼ横ばいで推移し,「真夏日」は長期的に増加する傾向がある.一方,「熱帯夜」は1990年代に比べて近年はヒット数が減っている.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390565134842510592
  • NII論文ID
    130007822202
  • DOI
    10.14866/ajg.2020s.0_297
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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