精神疾患関連分子Piccoloの発現調節による新規統合失調症モデル動物作成における死後脳研究の意義

DOI Web Site
  • 宮本 嘉明
    富山大学大学院医学薬学研究部（薬学）薬物治療学研究室
  • 新田 淳美
    富山大学大学院医学薬学研究部（薬学）薬物治療学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Significance of postmortem brain analysis in the generation of animal model for schizophrenia by regulation of the presynaptic cytomatrix protein Piccolo
  • セイシン シッカン カンレン ブンシ Piccolo ノ ハツゲン チョウセツ ニ ヨル シンキ トウゴウ シッチョウショウ モデル ドウブツ サクセイ ニ オケル シ コウノウ ケンキュウ ノ イギ

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説明

精神疾患は，その患者数が年々増加しているにもかかわらず，治療法が必ずしも確立されてはいない。これは，精神疾患の発症および病態メカニズムが完全には解明されておらず，治療法開発に必須なモデル動物が存在しないためである。本稿では，筆者らが統合失調症モデル動物作成のために着目している基礎研究由来の精神疾患関連分子Piccoloについて紹介するとともに，死後脳研究との関連性を概説する。精神疾患のモデル動物の作成において，臨床研究に基づくトランスレーショナル研究，特に死後脳解析からの情報によるアプローチは非常に重要である。しかしながら，死後脳から得られる情報は多種多様かつ膨大であり，その精査は難しい。そのため，精神疾患におけるモデル動物の作成には，基礎研究を基盤とした逆トランスレーショナル研究と死後脳研究の双方向の探索の意義について述べる。

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