群馬県内における乳がん検診の実施体制調査

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  • Survey on implementation of breast cancer screening in Gunma prefecture

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日本の乳がん罹患数,死亡数はともに増加傾向にあり,2013年に生涯に乳がんを患う日本人女性は,11人に1人といわれ,2018年には日本人女性のかかるがんのなかで最も多く86,500人と予測されている。「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」が一部改正されたことによる乳がん検診における視触診の事実上廃止を受けて,本県(群馬県)において,谷口らが2010年に行った乳がん検診の実施状況調査以降の実施体制をインターネットにより調査した。調査期間は2018年2月2日~3月31日とした。 乳がん検診の情報開示状況は,群馬県内35市町村中,集団検診では60.0%(21市町村),個別検診では34.3%(12市町村)であった。インターネットによる検診の案内は最も一般的な方法ではなく,検診送付物や市町村の広報誌など,個人あてに送付される紙媒体による周知が主であると考えられた。 マンモグラフィ単独検診を実施している市町村は,集団検診では27.6%,個別検診では35.3%であった。受診阻害因子の一つとして触診に対する嫌悪感と男性医師が関わることによる羞恥が報告されている。マンモグラフィ単独検診への移行によって,受診阻害因子を除去し,受診率向上の可能性が考えられた。また,群馬県内の各市町村の受診率と自己負担額には,集団検診において負の相関がみられ,自己負担額が受診行動に影響していることが推察された。

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