同側独立2病変の肺アスペルギローマに対して右上葉および右S6区域同時切除を行った症例

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  • En bloc resection of the upper lobe and segment 6 of the right lung for 2 independent ipsilateral lesions of chronic progressive pulmonary aspergillosis

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<p>症例は50歳男性.非結核性抗酸菌症の既往歴があり,アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)についてステロイド内服で加療されていた.経過中に右上葉および右S6区域にそれぞれ空洞形成と内部の真菌球形成を認め,同側肺別肺葉・独立2病変の肺アスペルギローマの診断で外科紹介となった.術前の準備として,抗真菌薬VRCZを導入し,ABPAに対するステロイドの減量を試み,喀痰培養陽性で保菌状態にあった緑膿菌に対して術前からPIPC/Tazを使用した.手術は後側方切開第4肋間開胸下に,右上葉および右S6区域をEn blocに切除した.術後経過に大きな問題なく術後13日目に自宅退院となった.独立2病変のアスペルギローマについて同時切除を行った本邦報告例は稀である.手術侵襲が比較的高くかつ免疫抑制状態にある症例であっても,術前の感染症コントロールと手術時の工夫を行うことで,根治手術が可能であった.</p>

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