内服与薬業務にかかわる看護師の行動特性

書誌事項

タイトル別名
  • Behavioral characteristic of nurses administering oral medications
  • ナイフクヨヤク ギョウム ニ カカワル カンゴシ ノ コウドウ トクセイ

この論文をさがす

抄録

<p> 本研究は、内服与薬業務を遂行する看護師の行動特性について検討することを目的とした。われわれは66項目から成る調査紙を国内56病院の一般病棟で働く3,319名の看護師に配布し、1,638名から有効回答を得た。</p><p> 誤薬あり群となし群で評価得点に有意差のみられた37項目を用いて因子分析を行った結果、“情報活用”、“連携”、“業務調整・知識獲得”の3因子が抽出された。そして、誤薬頻度と経験年数を独立変数として、因子得点を分散分析によって比較した。結果、“情報活用”と“業務調整・知識獲得”では、誤薬3回以上の群が他の群よりも有意に低かった。このことから、誤薬の少ない看護師は多い看護師よりも患者状態や薬剤情報を積極的に活用し、安全に与薬が遂行できるよう意識して業務調整を行い、また安全のための知識や技術に関する最新情報を積極的に補完していることが示唆された。“連携”では、誤薬3回以上の群において、中堅看護師が若年看護師や熟練看護師よりも有意に高かった。このことから、若年看護師や熟練看護師は他のスタッフと積極的に連携をとっていないために誤薬を犯し、中堅看護師は積極的に連携をとっているにもかかわらず誤薬を犯してしまう傾向のあることが示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ