長期入院統合失調症者の社会機能に陰性症状が与える影響

書誌事項

タイトル別名
  • The effect of negative symptoms on the social functioning of long-term hospitalized patients with schizophrenia:
  • 長期入院統合失調症者の社会機能に陰性症状が与える影響 : 失快楽症,非社会性,意欲の低下,感情鈍麻,言語の貧困と社会機能との関連
  • チョウキ ニュウイン トウゴウ シッチョウショウシャ ノ シャカイ キノウ ニ インセイ ショウジョウ ガ アタエル エイキョウ : シツカイラクショウ,ヒシャカイセイ,イヨク ノ テイカ,カンジョウ ドンマ,ゲンゴ ノ ヒンコン ト シャカイ キノウ ト ノ カンレン
  • Relationships between anhedonia, asociality, avolition, blunted affect, alogia, and social functioning
  • ~失快楽症,非社会性,意欲の低下,感情鈍麻,言語の貧困と社会機能との関連~

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抄録

本研究の目的は,陰性症状の5つの因子である失快楽症,非社会性,意欲の低下,感情鈍麻,言語の貧困と社会機能との関連を検討することである.分析対象者は当院に入院する長期入院統合失調症者51名であった.従属変数を精神障害者社会生活評価尺度下位項目,独立変数をBrief Negative Symptom Scaleの下位項目とし,Spearmanの順位相関係数および重回帰分析にて分析した.結果,日常生活,労働には意欲の低下,対人関係には非社会性,感情鈍麻が有意に寄与していた.自己認識についてはどの因子とも関連していなかった.陰性症状の中でも意欲の低下,非社会性,感情鈍麻の改善に取り組むことが,退院支援に向けて有用であることが示唆された.

収録刊行物

  • 作業療法

    作業療法 39 (3), 292-300, 2020-06-15

    一般社団法人 日本作業療法士協会

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