可燃性溶剤の噴霧帯電量と導電率の関係

  • 遠藤 雄大
    (独)労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Conductivity Dependence on Spray Electrification of Flammable Solvent
  • カネンセイ ヨウザイ ノ フンム タイデンリョウ ト ドウデンリツ ノ カンケイ

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説明

<p>可燃性液体を取り扱う労働現場において火災・爆発事故の原因となり得る噴霧帯電現象(液体の静電気帯電)について,筆者らの先行研究では帯電量が液体の導電率に依存する可能性が示唆された.そこで,本研究では両者の関係についてより詳細に調査するため,絶縁性液体の一種であるミネラルスピリット(ターペン)に導電性添加剤を混合し導電率10-13 ~10-6 S/m の液体試料を複数作成し,1 流体ノズル(SUS303 製,PTFE 製)から噴霧させた時のノズルおよび噴霧液体の電荷量を測定した.その結果,10-9 ~10-7 S/m で各帯電量がピーク値を示し,SUS303 製ノズルからの噴霧時には,10-6 S/m の高導電率の液体においてもピーク値の1/2 程度の大きな帯電量を示すことが確認された.以上の結果から,液体の導電率を10-10 S/m 程度に調節することで,噴霧帯電量をピーク値から1 桁程度低減できる可能性が示された.</p>

収録刊行物

  • 安全工学

    安全工学 59 (3), 175-183, 2020-06-15

    安全工学会

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