悪性軟部腫瘍への新たな治療オプションとしての中性子捕捉療法の現状と可能性

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タイトル別名
  • Current status and potential of neutron capture therapy as a new treatment option for malignant soft tissue tumors
  • アクセイナンブ シュヨウ エ ノ アラタ ナ チリョウ オプション ト シテ ノ チュウセイシ ホソク リョウホウ ノ ゲンジョウ ト カノウセイ

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抄録

中性子捕捉療法(NCT)では、ホウ素(10B)を用いる場合に10Bを腫瘍組織内に選択的かつ高濃度でさらには均一に分布させることにより、腫瘍細胞内または近傍で選択的にα線を発生させ、治療を効率的に行うことが可能となる。小型加速器開発の成功と病院施設への導入により、今後のがん治療法としてのNCTの可能性は広がり、適応拡大も図られるものと考えられる。本稿では、NCTの現況を概説し、さらに筆者らの軟部肉腫へのNCTの適応拡大を目指した前臨床研究を基に、臨床で用いられる10B化合物であるp-borono-L-phenylalanine(L-BPA)による腫瘍細胞内10B取り込み、体内動態、抗腫瘍効果の評価と、新たな中性子捕捉用薬剤としてのガドリニウム製剤の可能性について紹介する。

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参考文献 (11)*注記

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